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登録支援機関とは?役割・費用・選び方を受入れ企業向けに解説

登録支援機関とは、特定技能1号の外国人を受け入れる企業から委託を受け、支援計画に基づく支援の全部を実施する機関です。出入国在留管理庁長官の登録を受ける必要があり、2026年10月8日時点で11,660機関が登録されています。支援の全部を登録支援機関に委託すれば、受入れ企業は「支援体制」の基準を満たすものとみなされます。費用は委託契約で決まり、公的な相場は示されていませんが、支援にかかる費用を外国人本人に負担させることは認められていません。

登録支援機関の役割

特定技能1号の外国人を受け入れる企業(特定技能所属機関)には、職業生活・日常生活・社会生活の支援を行う義務があります。支援の内容は、事前ガイダンスや住居確保の支援、定期面談など10項目に整理されており、受入れ企業が自ら行うか、登録支援機関に委託します(出典:出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援・登録支援機関について」)。

登録支援機関の主な特徴は次のとおりです。

  • 受入れ企業と支援委託契約を結び、支援計画の全部を実施します。
  • 登録の有効期間は5年で、更新が可能です。
  • 委託を受けた支援業務を、さらに別の機関へ再委託することはできません(通訳人の活用など、履行を補助する範囲は可能)。
  • 支援の実施状況は、受入れ企業の年1回の定期届出と連名で届け出ます。
  • 支援が困難になった場合や、受入れ企業の基準不適合を把握した場合は、認知した日から14日以内に地方出入国在留管理局へ報告します。

なお、2号の外国人は支援の対象外です。

自社支援と委託の違い

自社で支援を行う場合は、受入れ企業自身が支援体制の基準を満たす必要があります。主な基準を比較すると次のとおりです(出典:出入国在留管理庁 制度説明資料)。

項目自社支援登録支援機関に全部委託
受入れ実績・経験過去2年間に就労資格の中長期在留者を適正に受け入れた実績、または役職員に生活相談等の経験者がいることなど基準を満たすものとみなされる
支援責任者・支援担当者役職員から選任(兼任可)登録支援機関側で選任
言語対応外国人が十分理解できる言語で支援できる体制登録支援機関が対応
記録の保管支援状況の文書を契約終了日から1年以上保管登録支援機関が作成・保管
支援困難時の届出受入れ企業が14日以内に届出登録支援機関が報告

委託した場合でも、雇用契約の履行や各種届出、労務管理の責任は受入れ企業に残ります。「任せきり」にせず、面談結果や相談内容の共有を受ける仕組みを作ることが大切です。

費用の考え方

登録支援機関への委託費用は、法令で金額が定められているものではなく、各機関との契約で決まります。費用を検討する際は、次の点を押さえてください。

  • 外国人本人に負担させない:支援に要する費用を、直接または間接に外国人に負担させることは、受入れ企業の基準違反になります。
  • 額と内訳の提示を受ける:登録支援機関は、支援委託契約を結ぶ際に、支援に要する費用の額と内訳を示すことが求められています。見積りの段階で内訳を確認しましょう。
  • 含まれる範囲を確認する:月額の委託料に、空港送迎、住居探しの同行、生活オリエンテーションの通訳、公的手続の同行などがどこまで含まれるかは機関によって異なります。
  • 実費の扱い:交通費や通訳の追加費用など、実費として別途請求される項目がないかを確認します。

単純に月額の安さで比べると、支援の質や対応範囲に差が出ることがあります。

登録支援機関を選ぶときの確認ポイント

委託先を選ぶ際は、少なくとも次の点を確認することをおすすめします。

  1. 登録の有無:出入国在留管理庁の登録支援機関登録簿に掲載されているか。登録後に抹消された機関は掲載されません。
  2. 対応言語:受け入れる外国人の母語、または十分理解できる言語で相談対応ができるか。
  3. 拠点と面談体制:3か月に1回以上の定期面談を、外国人本人と上司の双方に確実に実施できるか。勤務地から遠い場合の対応方法。
  4. 緊急時の連絡体制:夜間・休日のトラブル、病気やけがの際の連絡方法。
  5. 報告の方法:面談記録や相談内容を、どの頻度・形式で受入れ企業に共有するか。
  6. 届出の分担:年1回の定期届出の作成をどう分担するか。

2027年4月1日施行の支援体制要件の改正

2026年7月28日、出入国在留管理庁は1号特定技能外国人への支援体制に関する要件の改正を公表しました。施行は2027年4月1日です(出入国在留管理庁「支援体制に係る要件改正」)。主な内容は次のとおりです。

  • 支援を行う事業所(登録支援機関は事務所)ごとに、常勤の役職員から支援責任者・支援担当者を1名以上選任すること
  • 支援業務に従事できるのは支援責任者等に限られること
  • 支援責任者に養成講習の受講を義務付けること(施行後も当分の間は未修了でも差し支えないとされています)
  • 登録支援機関の支援担当者の数が、委託を受けている受入れ企業数の10分の1、支援している外国人数の50分の1のいずれも超えていること

委託先を選ぶ際は、改正後の体制を整える予定があるかも確認しておくと安心です。登録更新時の経過措置もあるため、詳細は公表資料をご確認ください。制度の全体像は特定技能とは?受入れ企業が最初に知っておくべき制度の全体像で解説しています。

まとめ

  • 登録支援機関は、受入れ企業の委託を受けて1号特定技能外国人の支援を全部実施する登録機関です。
  • 全部委託すると支援体制の基準を満たすものとみなされますが、雇用と届出の責任は受入れ企業に残ります。
  • 費用は契約で決まり、外国人本人に負担させることはできません。額と内訳、含まれる範囲を確認しましょう。
  • 2027年4月1日から支援体制の要件が見直されるため、委託先の対応状況も確認が必要です。

株式会社QHコンサルティングでは、登録支援・生活支援の委託について、受入れ予定の人数や勤務地に合わせたご相談をお受けしています。外国人社員の住まい探しにはShin Housingもご活用いただけます。登録支援の委託について相談する、またはお問い合わせフォームからご連絡ください。

本記事は2026年10月時点の公開情報をもとに作成しています。制度は変更されることがあるため、最新情報は各省庁の発表をご確認ください。