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特定技能の対象分野一覧と、自社の業務が該当するかの確認方法

特定技能の対象分野(特定産業分野)は、2026年10月時点で19分野です。このうち特定技能2号の対象は11分野です。自社で受け入れられるかどうかは、分野名だけでなく「業務区分」に自社の仕事が含まれるか、分野ごとの上乗せ基準を満たすか、その分野で受入れが実際に動いているかの3点で判断します。本記事では19分野の一覧と、確認の手順を整理します。

特定技能の19分野一覧(2026年10月時点)

2026年1月23日の閣議決定で、リネンサプライ、物流倉庫、資源循環の3分野が追加されました。下表の受入れ見込数は、同日に閣議決定された2029年3月末までの特定技能1号の上限です(出典:出入国在留管理庁「特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数」)。

分野所管省庁2号1号受入れ見込数
介護厚生労働省対象外126,900人
ビルクリーニング厚生労働省対象32,200人
リネンサプライ厚生労働省対象外4,300人
工業製品製造業経済産業省一部区分のみ199,500人
建設国土交通省対象76,000人
造船・舶用工業国土交通省対象23,400人
自動車整備国土交通省対象9,400人
航空国土交通省対象4,900人
宿泊国土交通省対象14,800人
自動車運送業国土交通省対象外22,100人
鉄道国土交通省対象外2,900人
物流倉庫国土交通省対象外11,400人
農業農林水産省対象73,300人
漁業農林水産省対象14,800人
飲食料品製造業農林水産省対象133,500人
外食業農林水産省対象50,000人
林業農林水産省対象外900人
木材産業農林水産省対象外4,500人
資源循環環境省対象外900人

合計は805,700人です。工業製品製造業の2号は、機械金属加工、電気電子機器組立て、金属表面処理の3区分のみが対象です(出典:出入国在留管理庁 制度説明資料)。

確認1:自社の仕事が「業務区分」に含まれるか

各分野は、さらに「業務区分」に分かれています。たとえば建設は土木・建築・ライフライン・設備の3区分、工業製品製造業は17区分、外食業は1区分です。外国人が従事できるのは、在留資格の許可を受けた業務区分の仕事です。

確認には、出入国在留管理庁が公開している「特定技能1号の各分野の仕事内容(Job Description)」と、分野ごとの運用要領(要領別冊)が役立ちます。確認のポイントは次のとおりです。

  • 主な業務が、業務区分に示された作業内容に当てはまるか
  • 関連業務(清掃、運搬など)は、同じ業務に従事する日本人が通常行う範囲で付随的に行うことは認められますが、関連業務だけに従事させることはできません
  • 雇用形態は原則として直接雇用です。労働者派遣は農業と漁業のみ、在籍型出向は航空と鉄道のみ認められています

確認2:分野ごとの「上乗せ基準」を満たすか

全分野共通の基準に加えて、各分野には所管省庁が告示で定める上乗せ基準があります。代表的なものは次のとおりです。

  • 事業者の範囲の限定:対象となる事業所の業種や、必要な許認可を持っていることなど
  • 協議会への加入:受入れ企業は分野別の協議会の構成員になる必要があり、在留諸申請の前に加入しておくことが求められます
  • 登録法人への加入:建設分野と工業製品製造業分野では、所管省庁の登録を受けた法人への加入が必要です
  • 受入れ人数の上限:特定技能では原則として人数枠はありませんが、介護分野と建設分野には受入れ機関ごとの人数枠があります

日本標準産業分類上の業種で対象が決まる分野もあるため、「似た仕事をしている」だけで判断せず、要領別冊の対象事業所の定義を確認してください。

確認3:その分野で受入れが動いているか

分野として追加されていても、すぐに受け入れられるとは限りません。2026年10月時点で注意したい点は次のとおりです。

  • 物流倉庫・資源循環:2026年1月に追加されましたが、「準備が整い次第、運用開始予定」とされています。物流倉庫の要領別冊は2026年9月18日に制定されたものの、国土交通省のページでは評価試験の開始時期や協議会の受付開始は調整中とされています。
  • 外食業:在留者数が受入れ見込数(50,000人)に近づいたため、2026年4月13日以降に受け付けた在留資格認定証明書交付申請は交付が一時停止され、他の在留資格からの変更も原則として不許可とされています(出入国在留管理庁「外食業分野の受入れ上限の運用」)。一方で、外食業の特定技能1号同士の転職や在留期間更新は通常どおり審査されます。

受入れ見込数に対する在留者数の割合(充足率)は、出入国在留管理庁が定期的に公表しています。2026年7月末時点(速報値)では、外食業が98.6%、飲食料品製造業が76.3%、自動車整備が68.9%でした。

判断に迷ったときの進め方

業務区分に該当するか判断が難しいケースは少なくありません。たとえば、製造ラインと倉庫作業を兼ねる職場や、複数の事業を営む会社では、どの分野・業務区分で申請するかによって必要な試験や基準が変わります。

  1. 外国人に任せたい業務を、作業単位で書き出す
  2. Job Descriptionと要領別冊で、該当する業務区分を特定する
  3. 上乗せ基準(業種、許認可、協議会、人数枠)を確認する
  4. 所管省庁の分野別ページで、試験の実施状況と最新の運用を確認する

分野の考え方や制度全体の流れは、特定技能とは?受入れ企業が最初に知っておくべき制度の全体像もあわせてご覧ください。個別の判断が必要な場合は、所管省庁、地方出入国在留管理局、または申請取次行政書士への確認をおすすめします。

まとめ

  • 特定技能の対象は2026年10月時点で19分野、2号は11分野です。
  • 自社で受け入れられるかは、業務区分、上乗せ基準、受入れ状況の3点で確認します。
  • 物流倉庫・資源循環は運用開始の準備段階、外食業は上限到達に伴う措置が取られています。
  • 分野の追加や運用の変更は今後も予定されているため、所管省庁の最新情報を確認してください。

株式会社QHコンサルティングでは、受入れ予定の業務がどの分野に当たるかの整理から、人材の採用までご相談をお受けしています。特定技能人材の採用について相談する、またはお問い合わせフォームからご連絡ください。

本記事は2026年10月時点の公開情報をもとに作成しています。制度は変更されることがあるため、最新情報は各省庁の発表をご確認ください。